エンジン回転音の魅力も車選びのポイント
FR車やFF車に続き、4WDの三菱ランサーエボリューションもスピンした。筆者のインプレッサWRX-STIも限界を超えると最終的にスピンしたが、参加車の中で最もスピンしにくかった。これは水平対向エンジンを核とするシンメトリカルAWDの低重心・左右対称レイアウトの効果だったと思う。
もちろん、クルマなど走ればよく、燃費が第一だというユーザーもいるだろう。その点、スバルの水平対向エンジンはハイブリッドになっても、他メーカーに比べて燃費がよいとは言えない。燃費でスバルは明らかに優位性を欠く。
エンジンにはガソリンエンジンのほか、ディーゼルエンジンもあるが、こちらも基本的に直列かV型だ。このほかマツダは世界で唯一、ロータリーエンジンを量産したメーカーだが、現在は発電用に小型のロータリーエンジンを搭載しており、モーター駆動で走る。ロータリーエンジンの力を直接タイヤに伝えることはできない。
内燃機関がいつまで続くかわからないが、エンジン形式の違いは決して無視できないだろう。エンジンの回転フィールやサウンドは、走行安定性や燃費などと並び、クルマを選ぶ重要なポイントであるのは間違いない。
(ジャーナリスト 岩城諒 )